配車表をいかに使いやすいものにするか。
それが新しい運送システム、ブッキングブックを作る際の大きなテーマとなりました。
出来る限りたくさんの運送会社の皆さんにご協力いただいて、ヒアリングに回った結果、中小規模の運送会社の配車作業は以下のような状況であることがわかりました。
- 配車台帳(ノート)に担当者が手書きで書き込んで配車している
- ホワイトボードに車両やドライバーの名前を書いたマグネットを貼りつけて管理
- ホワイトボードに毎日マーカーで書き込む
- 手書きで書いたメモから毎日表計算ソフトのExcelで配車表を作成
それぞれの運送会社のやり方に合わせて、なにか不都合な点はないかお伺いしたところ、
- 依頼内容を書いたメモを無くしてしまい、荷主さんからのクレームで配車漏れが発覚する
- 電話が立て続けにかかってきて混乱し、依頼内容を間違えて配車ミスになることがある
- ドライバーが病気になった時や急な依頼、依頼の変更などがあると配車の組みなおしをするのが大変
- ドライバーへの指示書や荷主への車番連絡書などにいちいち同じ内容を転記するのが面倒
などなど、問題点もいろいろ浮き彫りになりました。
では、どんな配車表にすれば使いやすくてミスを少なくできるのか?時間をかけて考え、相談していきました。
- 配車マンの高齢化に悩んでいる運送会社も多い。パソコンに慣れていない方でも直感的にわかりやすいようにしなければ。
- ホワイトボードと同じように、配車状況が一目瞭然でわかるようにすべき。
- 朝や夕方の忙しい時間帯でも、間違いなく車両を仮押さえできる機能もほしい。
- 指示書や連絡書も簡単に出せるようにすれば便利だ。
- その日の配車状況だけでなく一週間くらいの期間でちゃんと公平にドライバーに仕事が振れているかも見たい。
これらの要望を取り込んで作ったのが最初の画面イメージです。
配車できていない仕事があればすぐにわかるように、配車表の下の部分に付箋(ポストイット)のように案件を置いておき、それをホワイトボードに貼りつけていくイメージで配車をする。
これなら配車漏れもないですし、だれが見ても配車状況がひと目でわかります。
荷主さんから電話がかかってきた時、忙しいとその場でシステムに情報を入力するのも難しいですから、とりあえず依頼のあった日時に車両を仮押さえすることもできます。
試作を重ねて出来上がったのが、このように動く配車表です。
運送会社の現場の方々にとって、どのくらい使いやすいのか、あるいはまだ磨き上げる必要があるのか。
ぜひ体験してみて、ご意見をお聞かせください。