運送会社のシステム導入、最初の壁を越えるには~目標をはっきりさせる~

運送会社に限ったことではないのですが、これまで本格的なシステムを利用していない会社が、はじめてシステム化に踏み切るときは大きなハードルにぶつかります

私どものシステム、ブッキングブックは無料のお試しプランを提供していますので、おかげさまで数多くのお問合せはいただくのですが、当然導入に至るお客様と、利用を見送られるお客様がいらっしゃいます。

双方の理由をうかがってみると、このような答えをいただくことが多いように思います。

システム導入のハードル

目標がはっきりしていれば、ハードルも越えやすい

 

まず、システムを採用していただいた会社の場合、なぜ導入に踏み切ったかのお答えです。

1 「仕事が忙し過ぎていっぱいいっぱいだから、システムを入れて効率化しよう」

2 「今までのやり方では、こなせる仕事の量に限界が見えているから、システム化して余裕を作ろう」

3 「各人が自分なりのやり方で仕事をしているままでは会社全体の効率が上がらない。だからシステムを道具に組織的に働ける会社にしたい」

ブッキングブックを導入していただく場合は、検討にかかる時間はそれほど長くかかりません。

中には、私どもへの問合せは一度の電話だけで、ご自分たちでどんどん、どのように運用するかを決めていってそのまま2週間で採用に至ったお客様もいらっしゃいます。

機能の相性が合わず、結果的に他社システムを導入された運送会社様も、上に挙げたシステム導入の目標ははっきりしています。

やりたいことがはっきりしているから、どのシステムを採用するべきかの判断も早い。それは事実のようです。

 

さて、次に、導入を見送られた会社の場合、その理由です。

1 「普段の仕事が忙しすぎて、システムの操作方法を覚えるヒマがない」

2 「これまでのやり方を変えたら、仕事がうまく回らないんじゃないか心配だ」

3 「今まで各人各様にうまくやってきたから、わざわざ新しいやり方にしなくてもいいんじゃないかと現場が言っている」

もちろん、機能や帳票の形式がどうしても合わない、という場合もありますが、それだけで採用を見送ったケースは実はほとんどありません。

これらの3つの理由のうちのいくつかが、機能の合う合わないと並んで不採用理由として挙がってくるのが常です。

 

並べてみると、これはそれぞれ同じ物事を違う見方で見ているのだ、と気づきます。

1番目から3番目までの理由を、「システム」という言葉は抜いたうえで要約して比べてみましょう。

 

「忙しい」から「効率化したい」

「忙しい」から「新しいことはできない」

 

「今までのやり方」より「効率化して余裕を作ろう」

「今までのやり方」より「効率化できるとは限らない」

 

「各人各様のやり方」をやめて「チームとして働けるようにしたい」

「各人各様のやり方」でないと「仕事ができない」

 

システム導入に踏み切った社長さんは、何がしたいのか、目標がとてもはっきりしています。

その反対に、なかなか導入に踏み切れない会社さんの場合、どうも「システム化したい」、というあいまいな希望はあるものの、それを使って何を目標にするのかははっきりしていないように感じられます。

そのために、社長さんとしては導入したい気持ちはあっても、現場の声に押し切られてしまうケースが多いように思われます。

 

実は、先ほど採用・不採用の理由を要約した時にシステムという単語を抜いたのには理由があります。

運送システムを導入してバリバリ仕事を獲りに行っている会社の社長さんは、目標実現が出来るなら、別にシステムでなくっても、どんな道具でも構わない

そうお考えになっているように感じるからです。

「人を入れればいいならそうするし、外部に業務委託すればいいならそうする。ただ、やりたい目標はこれなんだ」、ということがとてもはっきりしていらっしゃいます。

 

私どもシステム屋が言うのもなんですが、

まず会社として何を目標にするのか、それをはっきりさせてから、システムを導入すべきなのか、人材採用にお金をかけるべきなのか、それとも設備かサービスかを検討するのが、経営上一番大事なのではないでしょうか。

 

そして、結果的にその実現方法がシステム導入なのであれば、また私どもがお役に立てるのであれば、幸いです。